2024年2月7日(水)13:00〜16:00
第4回ル・サロン「株式会社三石ハイセラム」様、「土橋鉱山株式会社」様を見学
きっかけはRI-CO(リッコ)「一杯のコーヒーからやさしさを考える」がコンセプトのマグカップだったのだと思います。
昨年O IC 40周年記念式典にて株式会社三石ハイセラムの牧さんがこの不用品の備前焼を再生したマグカップなどS D G Sについてのディスカッションパネラーとしてお話をしてくださいました。
牧さんが今回も中心になり東京ドーム1個分ほどの広い工場内を案内して下さいました。日本で1位2位を争う蝋石質耐火煉瓦会社で、もちろん他にも様々な耐火煉瓦を製造・リサイクルされている会社で「環境製品」のなかの一つがRI-CO再生備前シリーズです。
耐火煉瓦の製造やリサイクルの技術を生かして環境や未来のために身近にできることの取り組みとして岡山県の代表的な伝統工芸品、備前焼の不用品を再生製品化させる活動をされています。
自治体からの不要備前焼の資源回収の協力体制もできていて、その資源を粉砕し形成して焼く、というまさに耐火煉瓦を製造&リサイクルしている技術がそのまま活かされているようです。
耐火煉瓦は形成の際、煉瓦の大きさからは想像を絶する大きな機械で何百トンという圧力をかけていました。
そして乾燥させて、4日間くらいかけて焼くそうです。その窯も70m弱という長さで、窯の側は、冬は暖かくていいけれど、夏は50度〜60度まで上がるそうです。3交代制で24時間365日稼働しているとのこと、温度管理が大切なので徹底して行われていました。その圧力と温度ほどではないでしょうが、こういった技術を元にRI-COのマグカップもできているそうです。備前焼の素材の性質によりコーヒーの後味の苦味がまろやかになっているそうです。味覚センサー試験結果に基づいた事実です。なんと!お土産にRI-COマグカップを全員にいただきました。コーヒーが苦手な私もまろやかなコーヒーを飲めるのが楽しみです。きっと皆さんも一杯のコーヒーから身近でできる地球にやさしいことを考えるきっかけになっているのではないでしょうか?
次に耐火煉瓦でも大切な原料の一つ、蝋石が採れる「土橋鉱山」の見学をさせていただきました。蝋石が取れる日本最大の鉱床とのこと。とてもイメージしやすいのは「天空の城ラピュタ」に出てくる鉱山のお仕事のシーンです。立坑のケージの上げ下げを操作する機械やエレベーターのようなもの、今は使われていないトロッコがあったり、そして鉱山の入り口からの煙るような湿気のある風。普段目にしない光景が広がります。そして環境にも配慮があり水処理場できちんと処理されていました。
ここも24時間365日操作確認されているそうです。地下156mまで掘っていつ鉱山。海抜より20mほども低いところまでとのこと。今回は人数が多く実際に鉱山内には入れませんでしたが、4人なら入れるそうなのでいつか見学させて頂こうと思います。
この土橋鉱山の蝋石にはセリサイトという鉱物が多く含まれていて陶磁器や衛生陶器に適していて外国にも輸出されているそうです。意外なところで洗顔パックにも使われているそうです。蝋石の他にも陶石、珪石が採れるそうで、色々な形になり私たちの日常に使うものに変化して身近にあるのも驚きました。
今回の2社の見学をさせていただき、S D G Sと聞くととても大きな取り組みのように感じますが、身近でまず自分ができる取り組みがきっと未来の地球環境のためになるんだなと感じられました。